なぜ冬は風邪をひきやすい?頑張る大人のための風邪対策


いよいよ今年も残すところ数か月、季節も秋から冬へと移り変わり寒い冬がやってきます。そんな気温の低下にともなって気をつけたいことの一つが、「風邪」。冬場は軽い鼻水や咳症状で終わるものに加え、インフルエンザウイルスやノロウイルスなど、高熱や嘔吐、下痢など、重い症状をともなう風邪が流行しやすい環境が整うため、日ごろからの予防により力を入れたいところですよね。そこで今回は、なぜ冬場に人は風邪をひきやすいのかそのメカニズムや予防法をご紹介します。万病のもとともいわれる風邪を軽視せず、しっかりケアして元気に冬を乗り切りましょう!

冬に風邪をひきやすいのはなぜ?

風邪の原因の9割は、ウイルスだといわれています。有名なインフルエンザウイルス、ノロウイルスをはじめ、鼻風邪を起こすライノウイルス、毎年多くの子どもたちの肺炎の原因ともなっているRSウイルスや夏風邪の代表アデノウイルスなどがあり、その数は200種類以上もあるのだそうです。風邪をひくと抗体ができますが、同じウイルスでもたくさんの型がありそれぞれが変異を繰り返すため、人は何度も風邪をひいてしまいます。特に冬は、空気が乾燥することによってこれらのウイルスが空気中に浮遊できる時間がながくなり、またウイルスが侵入してきた際に体外へ追い出す鼻や喉の粘膜の働きが低下するため風邪をひきやすくなるといわれています。

風邪も病気も、免疫を整えて予防しよう!

空気の乾燥によって冬に風邪をひきやすくはなるものの、体内では1年中免疫細胞が侵入してきたウイルスと戦い、私たちの体を守ってくれています。近年の研究では、この免疫細胞の主役であるリンパ球には、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を見つけてやっつける「パトロールモード」と、リンパ節にとどまり病原体などについて学ぶ「学習モード」の2つのモードがあり、睡眠不足やストレスなどで自律神経が乱れ「学習モード」が活発になりすぎると、ウイルスに感染しやすくなったり、病気になりやすくなったりすることが分かってきました。そのため、免疫システムを正常に機能させることが、風邪を予防する鍵になるのだそうです。

 

その免疫システムの正常化に大切なのが、「十分な睡眠」と「日中の休息」。成人の場合、個人差はあるものの6~7時間前後の睡眠時間が目安と言われていますが、睡眠時間が6時間未満の人は7時間以上の人より、なんと4倍風邪をひきやすいという研究データもあるのです。

 

この点を踏まえると

 

・こまめな水分補給や加湿で鼻や喉の粘膜を潤す

・十分な睡眠をとる

・昼寝をする(30分くらいでOK)

・趣味の時間をとる、ぼーっとするなどリラックスする時間をつくる

 

など、空気や粘膜の乾燥を防ぎしっかり休息して自律神経のバランスを整えることが、風邪予防につながるといえそうです。もちろん、手洗い、うがいといった基本も忘れずに。体の中と外、両方のケアで風邪をしっかり防ぎましょう。

 

参考HP:

NHKためしてガッテン「放送1000回!風邪に負けない真の“免疫力”ゲットSP」

神奈川県建設連合国民健康保険組合「保険だより」

<まとめ>

いかがでしたか?仕事が忙しいとついつい寝不足になってしまったり、ストレスをためてしまいがちですよね。特に、徹夜明けや短時間しか寝られなかった日は要注意!風邪のウイルスにとっては、そんな時こそ感染する絶好のチャンスなのです。せっかくの休日が、寝込んで過ごすなんてことにならないためにも、睡眠時間や休息に少し意識を向けて、毎日頑張る自分自身を日ごろから労わってあげてくださいね。