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エビデンスなし「王選手のホームランボール」

時は1977年(昭和52年)、世界のホームラン王こと読売巨人軍の王貞治選手が756号本塁打を打ち

世界記録を達成した。

当時、私は小学1年生で、もちろん巨人軍の大ファンであった。

父はサラリーマンでしたが自身で学生の頃、野球をやっていたので当然大好きで、よく私を連れ

東京の水道橋にある後楽園球場(現東京ドーム)へ野球観戦に連れて行ってくれました。

この頃の子供達の間では野球が盛んで、夢を語れば「プロ野球選手になりたい!」と言っていた記憶が

あります。

ある日のこと、巨人戦の観戦チェットが手に入り週末は「見に行くぞ!」と父の一言。

胸を弾ませ、行く何日も前からバックにグローブを忍ばせ楽しみにしていました。

なぜ観戦にグローブをって…

巨人戦、観戦といえばライトスタンド!ライトスタンドと言えば「王選手のホームランボール」を

取る!!が最大の目的だったのです。

その日は特に記録のかかった日ではなかったでしたが、王選手のホームランだけは常に期待する

試合で、通算本塁打数が743号くらいだったでしょうか…対広島東洋カープ戦をナイター観戦。

試合も終盤に差し掛かり、広島リードで迎え打つ打者は「王貞治選手」!!

打って欲しい時に打ってくれたのが巨人軍V9世代!

父に買ってもらった焼きそばとペプシコーラを頬張った瞬間!その時は訪れました!!

バックに忍ばせたグローブをはめる時間もない間に、王選手独特のきれいな放物線を描いた打球が

ライトスタンド!しかも父と私の頭上に飛んできました!

もちろんキャッチは出来なく、「欲しかったね」と言った父との会話を思い出します。

すると次の瞬間…この日たまたま通路側に座っていた父!

通路の階段を「トントントン…」とホームランボールが転がってきます。

とっさに手を出す父!…「我が家に家宝ができた瞬間でした」…

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