優良メーカー元管理部長に聞く!(その2)派遣社員に期待されていることは?


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縁あって知り合った、知る人ぞ知る優良メーカーで人材管理などの責任者をしていた方。すでに引退し、現在は中小企業の経営支援に力を注いでいらっしゃる中、工場で働く人材についての実態について率直なお話しを聞くことができました。シリーズ第二弾として、今回は、ずっと聞きたかった工場で働く派遣スタッフにメーカーは何を期待しているのか、について聞いてみました!

インタビュア:
派遣スタッフから正社員として雇用されたケースについてお伺いしたいです。 また、メーカーから評価されるのはどんな派遣社員かも気になります。

派遣スタッフの方を社員化するという制度を持っているメーカーもあります。メーカー側でも、とても優秀な派遣社員の方もいらっしゃるので、希望があれば正社員としての雇用も期待します。どのような点を評価するか、というところも実は派遣スタッフの皆さんに知っておいてもらうといいかもしれませんね。何を期待されているか分かりますよね。

インタビュア:
どのような方がメーカー側では評価がいいのですか?

求める資質は何か、ということですね。 勤勉性、日常業務の正確さは評価されますよ。日常業務や小集団活動への参加などの様子で協調性やリーダーとしての適性も見えてきます。ただ仲間が多い、元気がよい、ということではなく、必要な時に必要な協力体制を組むことができるたり、小集団をまとめていくことができる素質があるような方は魅力的です。

あとは、会社の方針への理解や協力もあります。ちゃんと会社方針を分かってくれているな、協力してくれてるんだな、ということが伝わってくると、ただ工場の生産力を上げる為の技術や人手の提供というだけでない仕事ができる方だな、と自然と期待しますよね。

インタビュア:
しっかり派遣スタッフのことも見ていらっしゃるんですね。

一緒に働くメンバーなので、みんな分かりますよね。 もっと平たく言うと、要は、他の工場の仲間達が「一緒に頑張りたいな」、と思える方かどうかということですね。技術的な面で経験やスキルが高いとか、人として全体を見ながらみんながよりよく仕事ができるような関わりができるとか、そんなところですね。

ただ、かなり高い技術をもっている派遣社員の方の多くがメーカーの正社員を希望しているわけではないことも経験からわかりました。そういう意味では、そんな優秀な派遣スタッフがいる派遣会社のみなさんの力は絶対に必要で、メーカー側としても助かっているのは事実です。

インタビュア:
どんな派遣会社が信頼できますか?

前(優良メーカー元管理部長に聞く!(その1)工場派遣スタッフについて)に言ったように、たくさんの方を優秀な人材に育ててきている派遣会社は、信頼してまずは相談するようになります。本当に私たちの仲間として工場の人員のことを考え、工場の生産について考え、最適な方法を一緒に考えてくれるような方にはどうしても優先的にご紹介をお願いしていくことになります。

インタビュア:
よく会社の事を知っていたり、メーカーの方としょっちゅう顔を合わせていると、いろんなことが分かって「あれ、お願い」で済みますよね(笑)

実際にそうなんですよ。かなり重要です。何も知らない素人のような派遣会社の担当の人に頼むと、ものすごく説明に時間がかかって。しかも基本的なことを知らないので、全然伝わらない、ということもしょっちゅうです。

担当の方が現場を知っているのは、メーカーも助かりますし、実は何より派遣スタッフの方が困ったり相談したりする時に、知識のない担当者は何で困りどう解決できるのかがわからないかもしれません。状況を正しく聞いてフォローしてあげることは難しいと思います。担当の方がよく現場の状況をご存知で、経験も豊富であれば、適切に関わりを持ってもらえるので、派遣スタッフの方が安心だと思います。この点はメーカー側もついつい期待してしまいますね。

インタビュア:
たしかに、派遣スタッフの方が安心して仕事に集中できる、それが工場の生産性に繋がりますね。派遣会社の知識や経験が重要な意味がわかります。今回は率直にいろんなお話をお聞かせいただきありがとうございました。